帰化申請において唯一、申請者本人が自らの言葉で思いを綴ることを求められるのが帰化の動機書です。原則として本人が自署しなければならず、パソコンの使用は認められていません。これは日本語能力の判断材料になるとともに、面接の際の質疑にも利用されます。なお現在、15歳未満と在日特別永住者には動機書の提出は求められていません。
動機書は、国家という巨大なシステムに対して、いち個人が「私は何者であり、なぜここで生きるのか」をプレゼンする、極めて政治的かつ情緒的な文書です。法務局側の期待に応えようとするなら、納税や法令遵守といった義務の履行の約束、日本社会への同化や忠誠を誓うような優等生的な記述になるかもしれません。しかし、お仕着せの綺麗な言葉を並べてただただ媚びを売るのではなく、一見マイナスに思えるような個人史すらも、この地で生きる決意の根拠として編み直した、ポジティブで等身大の文書に仕上げることが大切です。ウソがあっては、後の質疑で行き詰まることになります。過去を清算しようとするのではなく、過去を抱えたまま新しい生活にソフトランディングするための、精緻な思考過程があれば、よい動機書となるでしょう。
<動機書にぜひ書いておきたい内容>
1.日本に入国するに至った経緯及び動機
2.日本での生活についての感想
3.日本に入国した後に行った社会貢献
4.本国に対する思い
5.帰化が許可された後において行うことを予定している社会貢献
6.帰化が許可された後における日本での生活の予定等
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