帰化申請において提出しなければならない書類は、多岐にわたる上、常に情報の鮮度が求められます。初めて帰化申請しようとする方に見落とされがちな視点の最たるものは、鮮度を保つための申請準備のスピード感です。
各官公署から交付を受ける証明書関係は、いずれも比較的短い有効期限が定められています。この点、法務局側では、申請書類一式が受理された日を基準に審査を開始するため、提出時期が先延ばしになるに連れて、作成済みの書類は日々陳腐化して行きます。この有効期限との追いかけっこに陥るのが、典型的な自力申請の落とし穴であり、一度ハマると抜け出すのが難しい最悪のパターンとなります。つまり多種の証明書の取得に手こずって日数が経過していくうち、最初に取った書類が有効期限切れになり、切れた書類を取り直しているうちに、更に別の書類が有効期限切れになり、そうこうするうちに年度が替わって、全部の書類を新しい年度に更新しなければならなくなると。こういういたちごっこを繰り返すうちに、とうとう心が折れてしまうのです。
帰化はすべての書類に求められる要件を熟知した上で、短期間のうちに要領良くまとめるスキルがなければなりません。例えて言うなら、賞味期限の短い食材を集めて、手早く料理を仕上げる職人技に似ています。期限を度外視してひと通り必要な書類を揃えるだけなら、根気さえあればいずれ何とかなることでしょう。しかし、そのすべての仕事を3ヶ月程度の期間内で不備なく完遂し、書類の提出に漕ぎつけるには、ある程度の経験値が必要です。それはこのプロセスを業として反復継続する者でないと獲得が難しい知見なのです。
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