<ケース>Aさん(30代男性)
韓国のパスポートを取得したい
本人および両親、兄弟は朝鮮籍(特別永住者証および住民票の国籍地域欄の記載「朝鮮」)
韓国に在外国民登録なし
祖父母の戸籍(除籍)の状況については不詳
故郷は慶尚南道○○○○と聞いている

<実際の推移>
在外国民登録
法務省個人情報開示請求により本人の外国人登録原票写しを取得。本籍地は判明するも番地までの記載はなし。国籍地域欄「朝鮮」の住民票を添えて、駐大阪総領事館へ大韓民国国籍確認申請書と在外国民登録申請書を提出。約3週間後、領事館での国籍説明会を経て、在外国民登録簿謄本(国籍変更用)が交付される。これを持って住民登録地の市役所にて、国籍地域欄の訂正を申し出る。即時交付されると思ったが、1週間ほど待たされた後、新しい住民票と特別永住者証を受け取る。国籍地域欄が「韓国」となった住民票を領事館へ提出し、在外国民登録は完了。

家族関係登録簿整理申請
親の婚姻届書記載事項証明から母の本籍地を推定。領事館へ照会したところ、父方、母方とも、祖父の戸籍が存在することが判明。しかしながら、父方、母方とも祖父母の婚姻の履歴はない。したがって両親の出生もない。仮に両親の出生までの戸籍があるときに、本人が自らの出生に関する戸籍整理のため、その前提として両親の婚姻に関する戸籍整理を申請することはできるらしいが、子が親の出生に関する事項を申請することまではできない。ここで現在、存命である両親に、自ら韓国に在外国民登録して戸籍を整理する意思はない。以上により、今回は本人が単独で家族関係登録の創設許可申請をすることとなった。

登録基準地を、親戚が在住するソウル特別市の住所地に設定し、申請書類の作成に着手。申請に際して「理由書」なる添付書類が必要となるが、これが領事館の担当者いわく「胸を打つような一筆を、ぜひ」とのこと。本人と相談しながらこん身の力作を書き上げ、いざ提出。3ヶ月を過ぎたころ、数度の電話確認ののちようやく手続き完了の報。

パスポート発給申請
指紋認証があるため、本人とともに領事館へ。できたばかりの家族関係証明書とともに申請書類を提出。窓口の混雑はあったものの、手続きに抜かりはない。ただ、パスポート返送用のレターパックの用意がなく、慌てて買いに走るはめに。幸い真向かいが郵便局で事なきを得る。約2ヶ月後にようやくパスポートが発給。

朝鮮籍からスタートして、韓国家族関係登録を創設し、パスポート発給までのフルコースでした。長い時間が掛かりましたが、念願の韓国パスポートを手にして、勤め先の期待に応え、早速海外出張に飛び回っておられます。

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